滑川・伏木国分海岸・能登島のダイビング見どころ

夏になると日本海は透明度も水温も上昇し、絶好のダイビングシーズンを迎えます。おもなダイビングエリアとなる越前などは京阪神や中部地方から日帰り圏内でもあるため、週末ともなるとたくさんのダイバーでにぎわっています。

この海域は暖流と寒流が入り混じるため、日本海固有の魚に南方系の生物がコラボするユニークな海中風景が楽しめるほか、秋以降はあのエチゼンクラゲが姿を見せることもあります。

また、能登島には野生イルカが住み着いていて、ドルフィンウォッチングやドルフィンスイムも盛んに行われています。

潜り方

ビーチ・ボートともにさかん。越前海岸では地形や大物まで楽しめるビーチポイントも充実している。

ツアー

越前は京阪神や中部地方から日帰りで潜るダイバーも少なくない。渡島は首都圏から訪れるダイバーも多い。

親不知

滑川

富山県滑川市

1月から初夏がおもしろい！世界的にも珍しい海でマニアックダイビング

3000m級の立山連峰から、1200mの水深がある富山湾まで4000mオーバーの落差がある世界的にも珍しい環境にある「滑川」。深場から海水が海岸近くに流れ込む「湧昇流」が発生するため、深海生物など珍しい生き物たちに出会えるチャンスに恵まれている。テンガイハタの幼魚などのレアものや、最近話題の“浮遊系”やマクロ生物も数多く見られ、マニアックに楽しめる。 とりわけ人気なのが、1〜5月頃にかけて、成魚、幼魚と順に登場するホテイウオ。同じく人気のダンゴウオは、他とは違う模様やカラーで楽しめる。そして、ダイバー目撃例が珍しい「ビクニン」に出会えることも。12〜15㎝くらいの大きさがあり、くるんと丸まった姿がとても愛らしい。また、2〜4月の大潮時には、運が良ければホタルイカの“身投げ”が見られることも！冬の日本海側は荒れているというイメージを抱きがちだが、富山湾は比較的穏やかで、実は1月〜初夏までが一番おもしろい時。秋は、マアジ、カマス、メダイなどが巨大な群れを作り、ダイバーを楽しませている。

アウトサイド

浅場から深場まで、水深に関わらず楽しめるので、体験ダイビングから上級者の方まで幅広く楽しめるポイントです。

伏木国分海岸

富山県高岡市伏木国分海岸

浅い水深ながらも、さまざまな生き物の観察ができる海

富山県高岡市にある伏木国分海岸。ビーチポイントで、水深5mと浅いが、ウミウシなどの観察が安全にできるのがうれしい。11月〜6月までは、ウミウシの種類が多くなり、6月はコウイカの産卵が見どころ。8月はタツノトオシゴが観察できる。5月〜8月は海は落ち着いているが、11月〜2月は海が荒れることが多い。

伏木国分海岸

ビーチポイント。砂地に波消しブロック30年前に入れられ、そこに魚、ウミウシがついている。6月には、コウイカの産卵、8月にはタツノトオシゴ、秋から春にかけてはウミウシが豊富に見られる。

能登島

石川県七尾市能登島野崎町

世界農業遺産に指定される海藻の森の絶景。日本海通年フォト派ダイバーに海藻・浮遊生物ダイブを楽しむことができる秘境ポイント。

　石川県能登半島のちょうど中ほど東側、富山湾に面した七尾市。市内には和のおもてなしで知られる和倉温泉などがある。能登島は七尾湾内に浮かぶ周囲約70㎞の島で、島の西端2か所が半島側と橋で繋がっているので、交通の不便はない。 　ダイビングスポットは島の東、外海に面した側に集中している。能登半島に囲まれているため、波風の影響を受けにくく、水中の透明度も高い。ダイビングポイントの中でも「イルカの家」は野生のイルカが生息するポイントで、間近でイルカを見ることができる。 　また、島内にはイルカなどの生物とのふれ合いが楽しめる〈のとじま水族館〉がある。

イルカの家

野生のイルカがすみついているポイント。当店ガイドと一緒に泳げば遭遇率は95％を超える。ブリーフィングではカメラにぶつかりそうなくらいの至近距離で泳ぐことができるコツを伝授。春と秋にカメラ派だけで行く「能登島野生イルカ撮影会」を開催。

アカマツ

広大に続く根。根に住み着く生きものを季節に応じてアレンジし紹介する。根のから水面に向かって伸びるホンダワラはジャイアントケルプのような雰囲気で幻想的。

アカモト

砂地にポツンとある根。じっくりと定点的に観察するのにおすすめ。タツノオトシゴが多く見られる。ダンゴウオ、エダアシクラゲなどのマクロ系が多い。

パラダイス

広大で真っ白な砂地。日本海のイメージを覆すほどの透明度と白砂が人気。ダンゴウオやホテイウオが多い。海藻の森を超えるコースを通り到達するため2つの魅力を楽しめる。

なのりその森

ホンダワラの森がシーズンでガラリと景色を変える。海藻と生きものの共存を楽しめる。カメラ派には海藻を被写体、背景として楽しめる。太陽光が活かせる深度が、さらに面白みを増す。アマモの草原は森の隣に群生。