室戸・志和・興津のダイビング見どころ

ダイビングサイトは多いものの、決してアクセスがいいとは言い難いのが四国エリア。中でも「海外より遠い」とまで言わしめた柏島やその周辺は、お世辞にもご近所の海とは言い難いけれど、それを押してでも潜りたい魅力がぎっしりと詰まっています。

黒潮がもろにぶつかるこの海域には、テーブルサンゴが広範囲に群生し、さながら南国の海のよう。さらに千種類以上もの生物が確認されていて、生き物好きダイバーやカメラ派には大人気です。関西や九州エリアのダイバーはもちろんのこと、関東から潜りに来るダイバーも少なくありません。

潜り方

ビーチポイントもあるが、比較的ボートダイビングが主流。

ツアー

柏島や室戸などの太平洋側は泊りがけツアーも多い。

室戸

高知県室戸市吉良川町

黒潮にいちばん近い海でスケールの大きいダイビング！

四国の高知県室戸市は、その全域が2011年9月に世界ジオパーク認定された室戸ジオパークが有名。約1億年前の白亜紀から悠久の時を経て、現在もダイナミックに変化を遂げる地球の動きを実感できる「大地の公園」だ。イルカに会える「とろむ」をはじめとするさまざまな観察・体験ポイントがある。ダイビングポイントが多数点在する室戸岬は、四国東南の端、太平洋に突き出た岬で、黒潮がぶつかるこの海域では、透き通った青い海、ダイナミックな地形、大型回遊魚や派手なソフトコーラルなど、スケールの大きいダイビングが楽しめる。また、3m四方の魚礁が約30個設置された30m魚礁には、回遊魚や魚影が濃いとあって、人気を集めている。

杓子（シャクシ）

レベル	初級者～上級者
エントリー	ボート
水深	15m

吉良川漁協（傍士港）から15分位の外洋のポイント。水深は浅いが大きな岩が点在していて地形を楽しめる。また回遊魚が多く回って来るところでもありウミガメが見られることも。カエルアンコウなどマクロも楽しめる。

30m魚礁

レベル	中級者～上級者
エントリー	ボート
水深	31m

吉良川漁協（傍士港）から10分位の外洋の場所に人工漁礁（一辺３ｍのサイコロ型）約30個が砂地に設置してある。回遊魚も多く魚影も濃く、イサキ群・コロダイ群・マツカサウオ群、スカシテンジクダイの中にはアザハタのコロニーがある。

吉良川魚礁（キラガワギョショウ）

レベル	初級者～中級者
エントリー	ボート
水深	12m

吉良川漁協（傍士港）から目と鼻の先で5分のポイント。自然石の投石した漁礁群で、イサキやメジナ・コロダイ・カマス群や南洋系のヒブダイやアオブダイが多い。ナイトダイビングが可能。

船揚場（フナアゲバ）

レベル	初級者～中級者
エントリー	ビーチ＆ボート
水深	10m

吉良川漁協（傍士港）から７～８分位の外洋のポイント。岩礁の中に投石漁礁があり魚影が濃い。体験ダイビングにも使う場所で透明度も良く安心して楽しめるポイントだ。

ナガバエ

レベル	初級者～中級者
エントリー	ボート
水深	15m

吉良川漁協（傍士港）から12分位の外洋のポイント。巨石の5～6個の回りをゆっくりと潜るポイントである。常にテングダイがおり、スカシテンジクダイやキンメモドキがいて、ユカタハタやサザナミヤッコ・イサキの群れも見られる。

キラメッセ前

レベル	初心者～中級者
エントリー	ビーチ＆ボート
水深	13m

吉良川漁協（傍士港）から15分位の外洋の場所。マクロや小型の回遊魚も時折見られる。深場に行けば室戸で唯一発見されているシャコ貝もみられる。

ナンチャンポイント

レベル	中級者～上級者
エントリー	ボート
水深	21m

行当岬に近く流れも受けやすいポイントである。吉良川漁協（傍士港）から15分位の外洋の場所に有り回遊魚からマクロ系・カエルアンコウ深場の砂地ではカスザメと豊富な魚でも有る。

ニュー小バエ

レベル	初級者～中級者
エントリー	ボート
水深	12m

名前の通りコバエの近くで、カメラを持ってユッタリと中性浮力を楽しみ地形や回遊魚等を見つけながら潜るポイント。砂地の生物、ヘビギンポ・テンスの幼魚・コモンカスベ・ツバクロエイにも会える。

シーチキン前

レベル	初級者～上級者
エントリー	ビーチ＆ボート
水深	15m

室戸岬に近く流れの影響を受けやすいポイント。比較的浅い場所ではあるが南方系の魚も多く、意外な魚に会えるチャンスも。以前にはチンアナゴやナポレオンが見られたことも。

高バエ

レベル	中級者～上級者
エントリー	ボート
水深	25m

室戸岬に近い場所にあり、流れの影響を受けやすいポイント。地形的にも面白く、回遊魚や魚影も濃く根付きの魚も多い。

白バエ

レベル	上級者
エントリー	ボート
水深	25m

室戸岬の先端で流れを常に受けているポイント。回遊魚やウミガメにも会える機会の多い場所で、流れを利用したダイビングに使われる。

志和

高知県高岡郡四万十町志和

魚種が多く、生物派ダイバーも満足できる

高知県内で高速のインターから最も近いダイビングスポット。アクセスの良さは抜群。港から数分のところにポイントが多数あり、船に弱い方にも安心。魚の種類も数も多く、生物派のダイバーも満足できる。太平洋のダイナミックな地形を楽しめるポイントもあり、初心者からベテランダイバーまで満足できるポイント。目の前のビーチでビーチダイビングやナイトダイビングも可能。アフターダイビングは、温泉や道の駅で癒されたり、地元グルメを堪能することもできる。

小鶴津

レベル	初級
エントリー	ボート
水深	5〜15m

比較的浅いポイントで、初心者や講習向け

クロ碆

レベル	中級〜
エントリー	ボート
水深	10〜30m

くろはえと呼ばれる磯の周りに大きな隠れ根が点在。壁のように切り立ってたり、オーバーハングしているところもあり、ダイナミックな地形が楽しめる。

中岬

レベル	初級〜
エントリー	ボート
水深	10〜20m

岬の先端に隠れ根が連なっている。潮通しが良いので魚影が濃い

ロック

レベル	初級〜
エントリー	ボート
水深	10〜20m

新港の堤防沖に捨石が魚礁のように積み上げられており、魚影が濃い

北浜

レベル	初級〜
エントリー	ボート
水深	5〜15m

砂地に隠れ根が点在している。比較的水深が浅いので初心者や講習向け

コジナ碆

レベル	中級〜
エントリー	ボート
水深	8〜30m

沖合にトップが浅い隠れ根があり、ソフトコーラルがきれい。魚影も濃く、回遊魚も見られる。ただし、潮が早い時は注意が必要。

冠岬

レベル	中級〜
エントリー	ボート
水深	10〜30m

岬の先端に隠れ根が連なっている。潮通しが良いので大物が見られる可能性大。潮が早い時は注意が必要

興津

高知県高岡郡四万十町興津

バラエティに富んだダイブポイントが自慢！四万十の海へダイビング

高知県の四万十町は、四国最長で日本最後の清流と言われる四万十川中流に位置し、北西部は愛媛県との県境、東には太平洋を望む。興津はその太平洋側のエリアで、環境省が選定する「海水浴場百選」にも選ばれた、足摺岬を遠望する小室の浜を有している。シーカヤックやSUPなどさまざまなマリンスポーツも盛んだ。高知自動車道四万十町中央I.Cから20分とアクセスも抜群で、温泉や道の駅など観光スポットも充実している。ダイビングはボートエントリーがメインとなるが、港が2ヵ所あり海況に応じて選ぶことができる上、冬場の北風が吹く時でもべた凪で、オールシーズン安定して潜ることができる。水深が浅めのじっくりマクロ観察ポイントから、まるでキャニオンのようなダイナミックな地形を楽しむポイントまでバラエティに富んだ海が魅力だ。

中瀬

レベル	初級者〜
エントリー	ボート
水深	4〜12m

真っ白な砂地にタンク１本でちょうど一周出来るほどの大きさの根があり、浅場は一面イソギンチャク畑になっていてクマノミやネンブツダイが群れるトロピカルなイメージ。マクロ生物の宝庫でもあり、カエルアンコウや各種ウミウシの仲間も豊富。時期によりアジの大群やアオリイカの群れも。

磯木（イソギ）

レベル	初級者〜
エントリー	ボート
水深	8〜25m

水深１７ｍにある大きな岩に群れるキンメモドキやスカシテンジクダイの群れが圧巻。周りにはそれらを捕食するオニカサゴやミノカサゴの仲間もたくさん見られる。その先の根の深場はソフトコーラルも豊富でカラフルな水中景観が見事。

横浪（ヨコナミ）

レベル	初級者〜
エントリー	ボート
水深	4〜25m

三崎半島の反対側に位置し南からの風やうねりにも強い。岸よりは大きなゴロタが多くイシダイやイシガキダイ、コロダイなどが多い。沖に向かって進むと隠れ根がいくつかあり回遊魚の姿もよく目にする。また切り立った地磯の間は通り抜け出来るトンネルもあり地形的にも面白い。

一礁（イッシ）

レベル	中級者〜
エントリー	ボート
水深	9〜30m

沖合いに浮かぶ岩礁ポイント。磯釣りで有名なポイントだけに潮がよければ回遊魚の群れも見られる。地形も複雑でダイナミック。運が良ければ１m級のクエも見られる。

松ヶ礁キャニオン（マツガシキャニオン）

レベル	中級者〜
エントリー	ボート
水深	5〜28m

両側の壁が水面から２８ｍの水底まで一気に落ち込む景観はまさにキャニオン！中性浮力で垂直の壁の間をすり抜けていく浮遊感がたまらない。水底近くに転がる大岩の下はトンネル状になっていて通り抜けも可。

王子（オオジ）

レベル	中級者
エントリー	ボート
水深	12〜30m

コメント トップが１２ｍほどの隠れ根。水深－３０ｍから立ち上がるダイナミックな地形で、壁にはヤギやウミウチワ等の腔腸類も豊富。比較的沖に位置するため潮流がある場合が多く、ある程度潮に逆らって泳げる中級者向き。その分魚影も濃く夏場は川のようなキビナゴの群れが見られることも。マクロ、ワイドどちらもＯＫ。